『中三、冬、逃亡中。』2巻感想
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この2巻で語られるのは少年の今までの回想です。
実母はおらず実父はいつも酔って暴力を振るうばかりの暗い家庭でした。
そんな小学2年生の少年に義母がきたら期待してしまいますよね。
優しい母親のいる温かい生活が始まると・・・
しかしそうはなりませんでした。
夜になれば実父と義母は狭い家で情事にふけり、少年は隣の部屋でわけもわからずその様子を聞かされつづけます。
そしてろくでもない実父は次第に家に帰らなくなり・・・
義母が自分の相手として目をつけたのは義理の息子である少年でした。
精神的な虐待でもあり肉体的な虐待でもあるこの行為に少年の心は蝕まれ、ただただ諦めていました。
それが長らく続いたころ、少年の背が義母を追い越していることに気が付いてしまいます。
それは自分が押さえつけられるだけの非力な人間ではないことがわかった瞬間です。
そりゃあ、勝てるんじゃない?と思ったら行動に移そうと思いますよね。
そうしてあの事件の瞬間が訪れることになります。
