『中三、冬、逃亡中。』あらすじ!試し読みあり!

『中三、冬、逃亡中』(ノレソレ)電子コミック配信漫画

殺人犯の15歳と傷心の30歳OLの行方は

 

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エロ漫画を中心とした作品を多く世に送り出している作者が挑むサスペンス色の強い漫画です。

 

処女を捧げ7年もお付き合いした彼にフラれたばかりの30歳銀行員女性が、悲惨な生活を送り続けてきた挙句に両親を殺して逃げてきた中三の少年の逃亡を手助けします。

 

「私がこの子に希望をあげるんだ」

 

希望を失った女と希望など抱いたこともない少年、二人の行きつく先は?

 

9巻で完結しています。

 

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2016年9月18日、大好評につき単行本発売予定!

『中三、冬、逃亡中。』登場人物

結城花菜(ゆうきはな)
30歳にして7年も付き合ったタケルにフラれてしまった傷心の女性。車に引かれそうになったところを翔太に助けられる。

 

井野翔太(いのしょうた)
15歳。酔って車道に飛び出してしまった花菜を助けた少年。両親を手にかけて逃げ出してきた。

 

長田健(ながたたける)
花菜の元カレ。警察官で翔太の事件を担当している。

 

松谷
タケルの上司の刑事。小さな手がかりから事件の核心に迫っていく。

『中三、冬、逃亡中。』あらすじ1巻

 

結城花菜はひと気のない夜の薄暗い通りをフラフラと独りで歩いていた。

 

頬はホンノリ赤く、焦点も定まらないようだ。

 

「ビールが3杯・・・サワーを2杯でしょ?えーと・・その後は日本酒2合にワインを1本だっ。へへ・・・初めてのヤケ酒にしては結構上出来・・」

 

その時、ふらつく足がヒールのかかとを滑らせて花菜は思わず車道に身を乗り出してしまう。

 

花菜に迫る軽トラック。

 

その車体を視界に捉えながら花菜は刹那にさっきまで一緒だった彼・・・今となっては元彼の事が頭の中をよぎっていた。

 

(酒飲む時はビールやめろよ、歩くの下手なんだから)

 

(付き合おうよ、俺ら)

 

(初めてなの? 嬉しい、カナの初めてになれてさ)

 

タケル・・・タケルにふさわしい女になりたかった、なのに・・・

 

(別れてくれ)

 

7年間努力したのに・・・

 

「転びそうになったらさ・・きっとタケルが掴まえてくれるもんっ!」

 

ガッ!!

 

しかし彼女の腕をつかんだのはタケルではなかった。

 

それは年端もいかぬ少年だった。

 

(子ども・・?)

 

花菜は助けてくれたお礼に少年を一晩だけ家に泊めることにした。

 

少年は足にけがをしてしまっているようだ。

 

「今夜だけは泊めてあげるから、朝になったら出ていきなさい」

 

「えっ?!いやそれは・・・」

 

「けがをしている家出少年を夜の街に放り出すわけにはいかないのよ」

 

「大丈夫よ、コッソリ警察に連絡したりしないから」

 

花菜は少年のためにオムライスを作ってあげた。

 

「すごく美味しい」

 

これは味にうるさいタケルのために練習したメニューだったのだけど・・少し報われたかな。

 

右足首に包帯を巻いてやり、少年にベッドを使うよう促した花菜はこたつに入って朝まで起きているつもりが酔いが回ったせいか気が付くと朝だった。

 

「!?・・・寝ちゃってた」

 

つけっぱなしのテレビからニュースが流れていた。

 

「・・・団地の一室で夫婦の遺体が・・・行方のわからなくなっている15歳の少年が何らかの事情を・・・」

 

寝起きのぼんやりとした状態でそれを聞きながらベッドに目をやると少年はいつの間にかそこから出ていて・・・花菜に向かって花瓶を振り上げているところだった!

 

「!!?」

 

思わず後ずさる花菜。

 

しかし少年はその姿勢のまま微動だにせず歯を食いしばるばかり。

 

花菜はその様子を見てなんとなく気が付いてしまった。

 

「キミがやったの?」

 

少年は尚も花瓶を振りかざしたまま苦しそうにうなずいた。

 

「・・・なんで。なんで殺したの?」

 

「ゆっくりでいいから何があったのか話してみて」

 

頬を涙が幾筋も伝い、唇を噛みしめながら少年は必死で答えた。

 

「俺は・・俺は家族が大嫌いです」

 

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